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深谷隆司先生による「第9回 温故知新塾」を開催しました

2018年9月10日

元通産大臣で自民党東京都連最高顧問の深谷 隆司先生による温故知新塾が開催されました。今回は、前回触れられた「武士道」について詳しくお話いただきました。

武士道は、サムライがつくり、育てた処世訓です。
それを著書「武士道」にて体系的な形で世に出したのが新渡戸稲造でした。ベルギーの法学者が投げかけた「日本において特定の宗教をもたずとも道徳が成立しているのはなぜか」という問いに、新渡戸稲造が、「武士道があるから」と答えているそうです。

その武士道、道徳は、神道・仏教・儒教の影響を強く受けているそうです。すべてのものは変わりつづけ、永遠なものはないという達観、「無常観」、それゆえにあらゆるものを慈しむ心、「もののあはれ」が、その根本にあるそうです。

そのことが、日本人の美意識に如実にあらわれています。バラを好む西洋人に対し、武士道の象徴は「桜」であるそうです。香りが強く、存在感を強く残そうとするバラに対し、桜の香りは淡く、散るときは潔く散ります。
そんな桜のように、武士道の精神も確固として存在し続けることはないものの、日本人の心に奥ゆかしく残り続けると「武士道」の冒頭に書いてあるそうです。

昨今のスポーツ界における様々な不祥事を受け、深谷先生は人々に道徳観が失われつつあることを懸念されています。 日本人の心に息づく武士道精神が見つめ直され、再教育されることを心から祈られ、深谷先生は本日のご講義を締めくくられました。