ご相談内容

「膿が溜まっているような感覚があり、痛みがあるため治療をしたい」とご相談いただきました。

症状

拝見したところ、左上の奥歯（第2大臼歯／7番）は根の先に膿が溜まる「根尖病巣（こんせんびょうそう）」があり、副鼻腔まで炎症を起こしていました。
通常、膿が溜まっている場合は歯根の治療「根管治療」を行いますが、炎症がかなりひどく根管治療では治すことが困難であると判断しました。

行ったご提案・治療内容

炎症がひどい場合は通常抜歯になりますが、歯を残す1つの方法として保険診療でできる歯の再植術をご提案しました。

再植術とは、通常の根の治療では治らないようなときに、1度歯を抜いて、細菌感染したところなどを取り除き、病巣をきれいにしてから元の場所に戻す治療法です。
歯の状態によっては必ず成功するわけではなく最後の手段なのですが、歯根の周りを覆っている「歯根膜」がきちんと保存されていれば、1度抜いても再度歯はくっついてくれます。

患者様にご同意いただき、抜歯してから根尖病巣を丁寧に取り除き、もう1度歯を元に戻しました。

術後の経過・現在のご様子

3ヶ月経過後、根尖病巣が無くなり、副鼻腔の炎症も無くすことができました。
患者様にも「痛みが無くなり、歯を失わずに治療できて嬉しい」と大変喜んでいただきました。

現在も定期的なメンテナンスでご来院いただいております。

この治療のリスクについて

・ 持病をお持ちの方や、服用中のお薬の種類によっては、外科処置ができない場合があります
・外科処置後に腫れ、出血が生じる場合があります
・外科処置後に痛みが長引く場合があります。必要に応じ痛み止めを併用します

診療種別

保険診療
※自由診療の場合もあり

治療費総額の目安

保険診療に準ずる
※自由診療の場合もあり

治療期間の回数

3回
1回目：外科処置
2回目：消毒
3回目：抜糸

治療前

治療中

治療後