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コラム

唾液の5つの役割と健康の関わりについて

個人差はありますが、唾液は一人当たり1日に約1,000~1,500mlの量が舌下腺、顎下腺、耳下腺の3ヶ所より分泌されていると言われています。人は、1日にこれほど多くの唾液を分泌するのに対し、唾液の役割についてはあまり知られていません。今回は、私たちの全身の健康と密接に関わっている唾液についてご紹介します。ぜひご参考になさってください。

唾液の5つの役割

唾液は、舌下腺、顎下腺、耳下腺の3ヶ所から分泌されており、以下の5つの役割があります。

唾液で、身体や歯のトラブルを予防

唾液の分泌量は、寝ている間に少なくなります。唾液が少なくなると細菌の活動は活発化しやすくなり、むし歯や歯周病が進行しやすくなります。目覚めた後にお口の臭いが気になったり、ネバネバした感じがある経験をされた方も多いかと思いますが、それは寝ている間に細菌が繁殖したことが原因です。

唾液中のプラークについて

この細菌は、プラーク(歯垢)と呼ばれ、歯の表面や歯と歯ぐきの境目、歯と歯の間に付着している白いネバネバしたかたまりのことをいいます。プラークは水に溶けにくく、歯にしっかりと付着しているため、うがいなどでは簡単に落ちず、歯ブラシや歯間ブラシできれいに落とさない限り落ちません。さらに、プラークには、口の中で繁殖したたくさんの種類の細菌が住み着いており、わずか1gの1/1000のプラークに、1億個以上の細菌が生息しています。このたくさんいる菌の中に、むし歯や歯周病の原因になる菌が生息しており、多くの場合は、歯に付着しても唾液で流されます。

唾液の分泌量について

唾液の分泌量は、一般的に加齢に伴って減少する傾向にありますが、ストレスや疲れ、薬の副作用などの理由でも減少するといわれています。お口に乾きやネバネバ感を感じたら、こまめに水分を摂取するように心がけてください。また、食事の際によく噛むことで、唾液の分泌を促すことが出来ます。唾液が適量分泌されることにより、身体や歯のトラブルを防いでくれるので、より快適に過ごすことが出来ます。

まとめ

唾液の5つの役割についておわかりいただけたでしょうか。唾液には洗浄作用があり、むし歯や歯周病の原因になる菌を流してくれます。しかし、唾液の流れが悪い場所や時間によっては、プラークが歯石に変わる確率が高くなります。よって、唾液量の減少に伴う就寝中のトラブルを防ぐためには、就寝前の歯ブラシや歯間ブラシデンタルフロスなどで、ていねいに口内ケアを行うことをおすすめします。もし、歯石がついてしまった場合は、歯科医院にて、早めに取り除いてもらいましょう。理想としては、3ヶ月に1回のペースで、定期検診を受けていただくことをおすすめします。